中村 誠一のコンサルティング事務所を始めたのは2019年の春でした。それ以前の12年間は、東京と大阪の製造業・流通業の会社で内部の経営企画として働いていました。外部のコンサルタントを何度も使う側にいて、感じていたことがありました。報告書は分厚いのに、実際に何かが変わることは少ない。問題は、答えを持ち込む構造そのものにあると思っていました。
独立してから最初の1年は、受注よりも断ることの方が多かったです。自分が本当に役に立てる仕事の形を探していました。2020年の秋、京都の小さな食品メーカーと3ヶ月間だけ一緒に仕事をしました。社長の田中さんと毎週2時間、ただ話し続けた。資料はほとんど作りませんでした。その経験が、今の仕事のやり方の原型になっています。答えを渡すのではなく、問いを一緒に育てる。
今は東京を拠点に、年間で8〜10社と関わっています。製造業、IT、小売、医療と業種はばらばらですが、共通しているのは「次の一手が見えなくなっている」という状態です。Thorn Blend Pathという名前は、茨の道を切り開くというよりも、複雑に絡み合った道筋の中から、自分たちの進むべき一本を見つけるという意味で付けました。